• 古きことは新しきこと。

  • 元日の朝。
    いつもの日常とは違った、どこか凛とした空気が感じ取れます。この特別な空気に満ちた元日の朝の気が陽に転じた明け方四時頃に家の主が水を汲みおき、年神様へのお供えや家族の食事に使う“若水”は邪気を払う縁起の良い水といわれます。私たち人間は水から誕生した生命を受け継ぐ生物であり、身体の6割は水でできています。今年最初の神聖なエネルギーが満ちている若水をまず身体に取り入れることは、今年一年を清々しく息災に暮らすことに繋がるのです。
    昔から良いこととされるあまたのことは、縁起を担いだり、習わしとしながら私たちに大切なもののあり方を諭してくれるものなのです。
    特別な時間が過ぎていくお正月の食べ物やお飾りは、そのひとつひとつに私たちが暮らしていく上での大切な思いが込められています。お正月の間だけでも古より伝えきくことに思いを巡らし、自分の中に取り入れていくことで新たな生命の輪を幾重にも豊かに広げてみてはいかがでしょう。
  • 季節の分かれ目。鬼やらい。

    静かに新たな年明けを迎えたと思ったのも束の間、あっと言う間にひと月が過ぎて…などと感じている方も多いのではないでしょうか。もう幾日で立春を迎え、季節が新しく巡ります。
    二月三日の節分には季節の分かれ目という意味があり、そのため元々は立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日をさしていたのですが、長い冬が明けて春になる頃を一年の境とし、それを今の大晦日と同じようにとらえたため立春の前日を特に節分として強調されるようになったのです。
    新しい二〇一三年の気が本格的に動き始めるのもこの節分から。寺社だけでなく家庭でも行われる“鬼やらい”は「鬼は外。福は内。」と唱えて豆を撒き、福を呼び込む大切な行事。ここでいう鬼とは冬の寒気や厄災のこと。大豆を撒くのは豆を“魔目”“魔滅”にかけ邪気を追い払うことを意味します。しっかりと邪気を祓い新しい年の福を呼び込めば、新たな春がもうすぐそこまで来ています。
  • 菓子:節分上生菓子「鬼」「升」「お多福」