• 春は苦み。
    目覚めの合図。

  • 二十四節気の大きな節目となる春分を、この三月二十一日に迎えます。いよいよ草花が生い茂る弥生となる「春分」の日は、自然を讃え、いきものを慈しむ日とし、日本の祝日にされています。この日、昼と夜の長さが同じとなり季節は春へと巡ります。
    冬の間、じっと土の中で力を蓄えていた植物やいきもの達が、春を迎えるといっせいに芽吹き、活動し始めます。この活動し始めの春の頃、いきもの達は苦みのある食べ物を求めます。冬眠していた熊が春になり目覚めて最初に口にするのは、ふきのとうと言われているのをご存知でしょうか。これは、ふきのとうの苦みを体に取り入れることで、冬の間に溜め込んだ老廃物を出し、活発に動けるよう、体を目覚めさせるためなのだそうです。人の体も同じこと。食養生で「春は苦み、夏は酢の物、秋は辛み、冬は脂」と言われるように、人の体も春に苦みのある食材を摂ることで、冬の間に溜めた老廃物や、余分な脂肪を出し、体の流れをスムーズに整えることができるのです。花々が芽吹いたら、苦みある春の食べ物を口にして、体を中から目覚めさせる合図です。