鈴懸 すずかけ

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お盆 落雁

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お盆にご先祖様に供えられる、白や黄の鮮やかな色彩で蓮の花などにかたどられた落雁。お米のでんぷん質の粉と砂糖を使い、型に押して乾燥して作る「打ちもの」と呼ばれる日本三大銘菓の一つです。古くは贅沢品であった砂糖をふんだんに使ったお菓子は、身分の高い人でないと食べることができませんでした。お盆のお供えとして落雁がつかわれるようになったのは、「百味飲食(ひゃくみのおんじき)」という仏教の教えに起源すると言われます。これは、お釈迦様の弟子であった木蓮尊者が餓鬼道に落ちた母親を救うために、自分の親だけでなくたくさんの修行僧や他の大勢の方にも飲食を施しなさいというお釈迦様の教えに従って母親を救ったというものです。百味飲食とは、美味しいものという意味で、当時、甘いものが贅沢な食べ物だったため、最も美味しく贅沢な落雁が供えられるようになったようです。また、蓮の花は極楽浄土に咲くとされ、お供えの花では最高のものとされます。そのため、この蓮の花がかたどられた落雁がよく供えられているのです。お供えのしかたは高坏(たかつき)の上に半紙を二つ折りし、その上に落雁の中身を出します。同じものを二つ作り、左右に一つずつ対としてお供えいたしましょう。お供え後は、おさがりといわれ、いただいても良いとされています。砂糖を固めたお菓子ですので、そのままお菓子としていただいてもよいのですが、お料理などに使われてもよいでしょう。

お盆 迎え団子 送り団子

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お盆のお供えものは一般的に「五供(ごく)」と呼ばれる香、灯、花、水、食べ物が供えられます。なかでも食べ物のお供えには果物や野菜、そうめんなど地域によってもさまざまですが、白玉団子を供えるご家庭は多いのではないでしょうか。この白玉団子、ご先祖様の御霊をお迎えするお盆の初日である十三日にお供えするものを「迎え団子」、盆の明け十六日にご先祖様をお見送りする際にお供えするものは「送り団子」と呼ばれています。迎え団子は、ご先祖様がこの世に戻って来られるまでの道中のお疲れを癒していただけるよう、餡をまぶしたり、甘い醤油タレがついたお団子を用意するのが一般的なようです。一方、見送り団子はご先祖様に持ち帰っていただくためのお手土産として、何もつけない白団子で用意します。また、ご先祖様がこの世におられる期間中の十四〜十五日は「おもてなし団子」、またはゆっくりと滞在していただきたいという意味を込め「落ちつき団子」としておはぎが供えられることが多いようです。ご先祖様を敬い、大切に日々の生活を営む日本人の心の有り様がお供えもの一つにも見て取れるようです。

お盆 精進料理

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八月八日は早いもので暦の上では秋となる立秋を迎えます。まだまだ暑い最中とはいえ、それでもお盆を迎える十三日頃には暑さも少し落ち着き、蝉の声もヒグラシやツクツクボウシに変わり、夏の終わりを告げはじめます。
 お盆は、祖先の御霊をお迎えし、おもてなしをしてお送りする日本人にとっては代々大切にされてきた夏の行事です。このお盆の間は本来、一日三回ご先祖様に精進料理を供え、家族でも同じものをいただいておりました。精進料理の「精進」とは、「物事に精魂込めて一心に進むこと」であり、「仏様の教えを一生懸命守ること」という意味があります。仏教の教えに基づき「殺生」や「いのち」について真剣に向き合い、考えあらためるための料理とされ、命ある動物の肉や魚を一切使わず、野菜・果物・海藻などを用いて調理されます。さらに野菜の中でもニラやニンニクなどの臭いがきついものや、刺激の強い香辛料も用いません。さらに禅宗の精進料理についての教えでは、
五つの調理法(生、煮る、焼く、揚げる、蒸す)で
五つの味つけ(甘い、辛い、酸い、苦い、塩辛い)をし、
五つの色(赤、白、緑、黄、黒)を使う
と細やかな決まり事もありますが、全てを守らずとも「いのち」について考え、感謝し、食材を無駄にすることなく調理して、生きて行くための必要最低限の栄養だけが摂れる料理でこの時期過ごしてみれば気持ちもあらたまり、夏の間に疲れた内蔵や体もリセットされますので、可能な方法でだけでも取り入れて過ごされると心身が清まり良いものです。
余談ですが、お盆に備えられる白玉団子はご先祖さまがお帰りになるときのお土産とされていますので、お盆の十五日には白玉団子をお供えすると、ご先祖様も喜んでくださるかもしれませんね。

華やかに御霊をお迎えする盂蘭盆会

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朝から賑やかな蝉時雨の夏の盛り。鈴懸の工房ではカーンカンとお盆にお供えする蓮や桃の形をした落雁を菓子型から抜く音が響き渡ります。国産100%のうるち米を使った落雁粉でつくる鈴懸の落雁は、花や野菜を模した形もふっくらと愛らしく、またその色付けも吹き付けではなく、職人ひとりひとりの手技によって色がついた落雁を型の中で美しいグラデーションに施していきます。お供えするお菓子は、お盆の間に帰って来るご先祖様に食べて頂くという信仰に基づいたものですが、見た目も美しく私たちの目を楽しませてくれます。お盆に蓮の花が飾られたり、お供菓子にも用いられるのは、ご先祖様の御霊は蓮の花びらを舟にして戻っていかれると云われているからです。お盆の3日間が過ぎ、ご先祖様が戻られてからは、お供えしたお菓子もお下げし家族でいただきましょう。
私たち日本人にとって、とても大切な盂蘭盆会の先祖供養。初盆など、ご持参する際のお供物やマナーなど各地域でも違い、戸惑うこともありますが、どうぞ各鈴懸の店頭にてお尋ねください。竹筒に入った栗鹿のこの籠盛りや、茶壺に入ったおしるこの法立、西瓜や桔梗、涼しげな水の波紋をかたどったお干菓子のご用意もございます。お供えの仕方に合わせてお選びください。