鈴懸 すずかけ

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しあわせな空気

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工房に蒼く爽やかな香りが立ち込める

季節がはっきりと変わったのだと
鼻の奥で感じ取る

手のひらに笹の葉を広げ
真白な餅をくるりと包む

真白で無垢な男の子を
大切に愛おしみ
その手に抱くようにくるりと包む

この粽は
どの男の子の笑顔のもとに届くのだろう

ふと頭をよぎり
思わず頬が緩む

祝い菓子をつくる季節は
いつもと同じ工房なのに
なんだか少し
しあわせな空気が漂っている

山滴る 若鮎で川遊び

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鮎は秋に生まれ、海で冬を過ごし、春先に大きく成長して川をのぼります。煌めく水面に新緑が濃く映える頃に鮎漁が解禁されると、夏が一気に訪れます。鮎は姿も美しく、胡瓜や西瓜に例えられるほどの爽やかな香りを帯びることから香魚とも書かれ、和菓子の世界でも、店頭に並ぶ美しい鮎の姿を模した愛らしい“若鮎”が夏の訪れを告げます。和菓子には美しい日本の季節を映したものが多くあります。
“山滴る”とは、滴るようなみずみずしい緑溢れる夏山の表情をさした夏の季語。そして今こそまさに山滴る、爽やかな初夏。夏の時期だけの和菓子“若鮎”をいただけるのも、この季節ならではです。美しい山あいの川面を涼しげに泳ぐ鮎の姿を眺めながら、せせらぎに耳を澄ませて和菓子“若鮎”で一息。そんな風に川遊びや山遊びをしながら、和菓子とともに季節を感じるのも素敵な過ごし方です。