鈴懸 すずかけ

和菓子と歳時記

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春の兆し 桃の節句

三月三日は桃の節句。日本の祭りで用いられる食べ物や草花などには様々な思いや願いが込められているものです。例えば、雛祭りにお供えしたり、食す食べ物には、薬効があり生命力が強いものを用いて健康を願います。雛壇に飾られる桃花酒(白酒)は、本来、桃の花を浸した酒で、飲むと長生きするとされました。また、「桃」は字が示す通り“前兆”“兆候”の兆しを持つ木とされ、未来を予知し魔を防ぐ邪気払いとして飾られます。
雛人形は、「節供が過ぎたら早く片付けなくては婚期を逃がす」などと昔からよく言われたものですが、これは、そもそも雛人形に穢れを移し、節供が過ぎたら川に流して禍を遠ざけ、女児の健やかな成長を祈念した流し雛の風習にことを発し、いつまでも人形を飾ることは禍を側に置いておくのと同じだから早くしまえとの考えからのようです。雛人形のお飾りが無くても、桃の花を飾り、良い兆しと健康を願い、雛人形に見立てた和菓子で春の一日を楽しむのも一興です。

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