味変

連載 すずなり

鈴懸の生菓子は、“今”食べていただきたい状態で店頭に並んでいます。お買い求めいただいて、そのまま食べていただくのはもちろん、実はちょっとしたアレンジを加えると、また新たな美味しさに出会えることがあるのです。鈴懸のお菓子にご自宅にある材料や、手軽にコンビニなどで揃えることができる材料を組み合わせれば、食べ慣れていた鈴懸のお菓子が新たな味わいとなったり、量も増やすことができ、お客様へのおもてなしのデザートとしてもおすすめのひと皿に仕上がります。今回はご自宅でぜひお試しいただきたい、簡単なアレンジをご紹介します。

今の季節におすすめしたいのが「あんみつ」+サイダー。「あんみつ」は、ふるふると柔らかな食感の寒天に、新鮮な苺、メロン、キウイ、オレンジ、リンゴに白玉とあんこをのせ、鈴懸特製のメープルシロップをまわしかけてお召し上がりいただく春から夏にかけての人気の商品です。その「あんみつ」を使った、ご自宅でできるアレンジメニューからご紹介しましょう。まず寒天をグラスの中に崩し入れ、その上にフルーツをのせます。そこに甘いサイダーをそそぐだけで、昔ながらのフルーツポンチの味わいに。ほんのり甘くさっぱりと爽やかで、簡単にお子様にも喜ばれるおやつのできあがり!サイダーではなく、炭酸水を使用される場合は鈴懸特製のメープルシロップをお好みに合わせて加え入れると、また違った味わいが楽しめます。こちらはお食事の後のお口直しとしてもおすすめ。お好みであんこを入れても良いのですが、あんこと白玉は別の小皿に入れ、フルーツポンチに添えれば簡単に和風デザートプレートができあがります。

簡単な夏向きのデザートとして、鈴懸のお菓子にアイスクリームをプラスしてひと皿に盛るだけでも、いつもと違う味わいが生まれます。例えば夏のギフト商品として8月まで登場している「抹茶乃水羊羹」。これにバニラアイスクリームを添えるだけでお客様へのおもてなしにも最適なひと皿に。ご自宅に抹茶がある方はアイスクリームの上に少しだけ振りかけていただくと、抹茶のほろ苦さが甘味を引き立てつつ全体がまとまり、美味しくいただけます。他にも定番商品として通年を通し人気がある「白玉ぜんざい」は、甘みをおさえて仕上げているので、あずき本来の豊かな甘みや香りをお楽しみいただけるのですが、ときには味変!ココナッツミルクをかけたり、コーヒーゼリーを添えるだけで、どことなく台湾やベトナムのアジアンスイーツのような味わいに。抹茶を点てて注げば抹茶ぜんざいのような味わいにもなります。

実はこの味変を鈴懸のおかみさんも毎朝楽しんでいるのです。とくに夏の時期の朝食メニューの定番となっているのはヨーグルトにグラノーラ。そこに甘みとして「ひやしあずき」を少し足します。この食べ方、簡単につくれるだけでなく、朝からほっこりやさしい味わいに癒されるので大好きなのだそうです。「ひやしあずき」は先の「抹茶乃水羊羹」同様、夏のギフト商品として登場する商品で、賞味期限も60日間と長いので、お中元だけでなく贈り物にも最適な商品です。おかみさんも忙しい朝はささっとつくれるこんな味変スイーツを食べ、鈴懸の一日を始める活力にしているようです。

贈り物をお届けするときに、こんな風に少しだけお好みの味をプラスした食べ方のアイディアも添えてお贈りすることで、何か楽しい会話が始まりそうではないですか?質の良い素材で職人が丹精込めてつくりあげるシンプルなお菓子だからこそ、そのままでご賞味いただきたいのはもちろんですが、何か足すことでまた違った新たな味わいを見つけることができるように思います。鈴懸の職人達も、できあがったお菓子をそのままいただくことはもちろんですが、ときには少し何かをプラスして違った味を発見することも楽しんでいるようです。こんな日常の工夫から思わぬ新たな美味しさに触れ、本店茶舗のカフェメニューに加えられることもしばしば。お菓子の楽しみ方は人それぞれ。お好みで存分に味わい尽くしていただきたいと鈴懸は思っています。ご自身なりの楽しみ方、よかったら店員に教えてくださいね。もしかすると、あなたのお気に入りの食べ方が鈴懸茶舗のメニューとして登場する日が来るかもしれません。

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