• 陽の極みは、菊の香気に包まれて。

  • あまり知られていないようですが、九月九日は重陽の節句といって、五節句のうちでも締めくくりとなる最も大切にされてきた節句です。もともと奇数は縁起の良い陽の数とされており、中でも一番大きな陽の数となる“九”が重なる九月九日が“重陽の節句”なのです。節句行事の起源である中国ではこの日、菊の香りを移し、花びらをひとひら浮かべた菊酒を飲む風習があり、菊の薬効で邪気を祓い長寿を願いました。日本でも古くから宮中では菊花の宴が催されたり、重陽の節句の前夜につぼみの菊の花に綿を被せ、香りと夜露を移したもので身体を拭うことで老衰を防ぐことができると言われる“菊の被綿(きせわた)”という習わしもあります。また、乾燥させた菊の花びらを枕に詰めた菊枕でやすむことでも同じような薬効があるとされてきました。一年で最も佳い日とされる九月九日に、身体も心も浄化されるひとときを菊の香りに包まれて過ごしてみてはいかがでしょう。
  • 陽の萌し。
    菊の節句。

    旧暦の九月九日(今年2013年は10月13日)に迎える重陽の節句。
    この最良の日とされるお節句に合わせ、この度、新登場する鈴懸の上生菓子“着綿(きせわた)”。
    古くから伝わる菊の菓子形を用い、白から淡いピンクのグラデーションがかかる美しい菊の様子を映しました。“こなし”といわれる、白あん・小麦粉・米粉・餅粉などを蒸したお菓子で、もっちりと、やさしいお味に仕上げております。
    重陽の節句には、菊の花の香りを纏い、“着綿”をお茶請けにいただきながら邪気を祓う菊見の宴などいかがでしょう。
  • 菓子:着綿